相続税申告に必要な通帳と添付書類の準備とは?正確な申告を行うためのポイント

相続税申告は、相続人にとって重要な手続きですが、必要な書類が多く、その提出に際しては細かい注意点があります。特に、「通帳」は相続税申告において重要な役割を果たす書類の一つです。税務署は、相続財産として預貯金を正確に申告しているかを確認するために、預金口座を確認することがあります。

しかし、相続税申告において通帳がどのように扱われるのか、何年分が必要なのかといった具体的な疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。本記事では、相続税申告時に通帳がなぜ必要とされるのか、その役割や提出方法について詳しく解説します。また、通帳以外に必要な書類や提出する際の注意点についても触れていきます。

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相続税申告で通帳や添付書類の必要性と役割

相続税申告の際には、通帳や国税庁から相続税申告の提出の際に必要とされている添付書類のほかにもさまざまな書類が必要です。これらの書類は、相続税の適正な計算を行うために欠かせない情報源となります。特に、通帳はその中でも重要な役割を担っており、相続税申告において非常に大切な書類の一つです。

相続税申告における通帳の重要性

相続税申告の際、相続財産を適正に把握し、相続税を正確に計算するために、多くの証拠となる書類が必要となります。通帳は、被相続人が保有していた預金の状況や資産の動きを正確に反映する重要な資料となります。通帳を通じて、預金残高や過去の取引履歴を確認することで、相続財産の正確な額を把握することができます。

また、税務署は過去数年間の取引履歴をもとに、相続財産の申告が正当であるかどうかをチェックします。通帳に記載されている取引履歴は、相続税申告書に記載された預金額が本当に正しいのかを確認するために使用されます。特に、大きな金額の入出金がある場合、その理由を明確にすることが求められることがあります。このように、通帳は相続財産の一部として非常に重要な情報源です。

相続税申告時の通帳の役割

相続税申告書作成時に通帳を確認することで、相続財産の一部である預金の動きを把握することができます。税務署は、相続人がどのような財産を相続したのか、またその財産が正当なものかどうかを確認するために、預金口座の動きを徹底的に調査します。通帳には、入金や出金の履歴が記録されており、その取引履歴をもとに税務署は相続税の計算を行います。

預金残高の確認

通帳に記載されている預金残高は、相続財産としてどの程度の金額が存在しているのかを確認するために使用されます。これにより、被相続人が死亡日時点で所有していた預金金額がいくらだったのかを正しく把握し、申告書に記載することができます。

過去の取引履歴の把握

通帳には、過去数年間の取引履歴が記録されています。この取引履歴を銀行へ照会することにより、税務署は被相続人が適切に資産を管理していたか、あるいは不正な取引が行われていないかを確認することができます。特に、大きな金額の取引や不自然な動きがある場合、それがどのような理由で行われたのかを証明することが求められるケースもあります。

相続申告における添付書類の必要性

相続税申告では、通帳以外にも多くの重要な書類があります。例えば、遺産の評価を行うための書類や、不動産の所有権を証明するための書類などが含まれます。これらの書類も、税務署から金額の正確性についての問い合わせがあった際の重要な根拠資料となります。。

相続財産の評価書類

不動産や株式など、現預金以外の相続財産も正確に評価し、申告する必要があります。これには、不動産評価証明書や株式の取引履歴、預金の残高証明書などが含まれます。これらの書類と通帳を組み合わせて確認することで、必要な情報を正確に把握でき、申告がスムーズに進むことになります。

贈与関連の証明書類

もし、相続人が過去に贈与を受けていた場合、その贈与額についても相続税申告で報告しなければならない場合があります。贈与契約書や贈与税申告書、贈与の証明となる銀行の取引明細書などを通帳と合わせて確認します。贈与に関する情報が正確に申告されることによって、後々のトラブルを防ぐことができます。

残高証明書

銀行などの金融機関から発行される残高証明書も、通帳と合わせて準備する必要があります。残高証明書は、口座の最新の残高を証明する公式な書類であり、相続税申告において正確な情報を把握するために重要です。

不動産の評価書類

被相続人が所有していた不動産については、その評価額を証明する書類が必要です。不動産の評価額は、相続税計算の基礎となるため、その評価が適正であることを証明するために必要な書類です。

遺産分割協議書

遺産分割協議書も、相続税申告において必要な書類です。これは、相続人間で遺産の分配方法を合意したことを証明するための書類であり、相続財産をどのように分けるかが記載されており、申告内容の整合性を確認するために必要な書類です。

添付書類の提出による信頼性は向上する

国税庁から相続税申告提出の際に必要とされている添付書類のほか、相続税の計算に使用した根拠資料を適切に提出することで、相続税申告における信頼性が向上します。正確な書類を提出することは、税務署からの問い合わせを避け、スムーズに申告手続きを進めるために不可欠です。また、書類の提出が遅れたり、不備があったりすると、税務署から追加の情報提供を求められたり、税務調査が行われる可能性もあります。

そのため、相続税申告時には必要書類と根拠資料を適切に提出し、正確な情報を提供することが重要です。通帳やその他の重要書類は、被相続人が所有していた資産の正当性を証明するために不可欠な要素であり、その重要性を理解したうえで準備を進めることが求められます。

相続税申告における添付書類提出のタイミングと期限

相続税申告において、添付書類の提出タイミングと期限は非常に重要です。これらをしっかりと把握し、適切なタイミングで書類を提出することが、申告をスムーズに進めるための鍵となります。相続財産を正確に把握し、適切に申告するために欠かせない添付書類の提出のタイミングと期限について詳しく見ていきましょう。

相続申告の添付書類出のタイミング

添付書類を提出するタイミングは、相続税申告書の提出時に合わせて行うことが一般的です。相続税申告書に記載された財産が実際に正確であることを根拠資料をもって証明できます。

添付資料を提出する際に重要なのは、申告書提出前に書類を整えておくことです。申告書には、被相続人が所有する全ての財産を記載する必要があります。もし、添付資料を提出しない場合や、必要な情報が不完全な場合、税務署から追加書類の提出を求められたり、さらなる調査を受ける可能性があるため、事前にすべての情報を準備しておくことが求められます。

相続税申告に必要な書類(例えば、遺産分割協議書や残高証明書)は、早期に書類を整理し、必要なものをすべて揃えておくことが重要です。

相続税申告の提出期限

相続税申告の提出期限は、被相続人が死亡したことを知った日(通常の場合は、被相続人が亡くなった日)の翌日から10ヶ月以内です。この期限を守ることは非常に重要であり、申告期限を過ぎると、遅延申告として扱われ、ペナルティや加算税が課せられる可能性があります。相続税の申告は、遅延することで余分な費用が発生するだけでなく、税務署からの信頼性にも影響を与える可能性があります。

したがって、申告期限である10ヶ月以内に必要書類をすべて提出することが求められます。提出期限を守るためには、相続発生からなるべく早い段階で書類の整理を始めることが賢明です。事前に準備を進めておくことで、期限ギリギリになって慌てることを避け、スムーズに申告手続きを行うことができます。

また、相続税の申告をする際に最も重要なのは、正確な書類を期限内に提出することです。申告期限を過ぎた場合でも、税務署に遅延申告を行うことは可能ですが、申告が遅れれば遅れるほどペナルティが重くなることもあります。そのため、できる限り早めに通帳やその他の書類を整え、期限内に申告を終わらせるようにしましょう。

遅延申告のペナルティ

万が一、提出期限を過ぎてしまった場合、遅延申告として扱われ、ペナルティが課せられることになります。遅延申告に対しては、基本的に申告税額に対して延滞税が加算されます。延滞税は、申告期限からの遅れが長ければ長いほど増加するため、迅速な申告が必要です。また、遅延申告を繰り返すことで、さらに高額なペナルティが課せられる可能性があるため、早期に申告手続きを進めることが非常に大切です。

そのため、相続発生日から10ヶ月以内という期限内に全ての必要書類を整えて提出することを強くお勧めします。特に通帳の取引履歴は、申告手続きにおいて不可欠な部分を占めているため、早めに準備しておくことが最も重要です。

相続税申告時に準備する通帳の詳細

相続税申告書作成に通帳が必要とされる理由が分かったところで、次は具体的にどのような通帳を準備すべきか、ガイドラインを詳しく見ていきましょう。

準備すべき通帳とは?

相続税申告書作成時に準備すべき通帳には、基本的に以下の情報が含まれているものが求められますが、それぞれに関して詳細に解説していきます。

預金口座の種類(普通預金、定期預金など)

相続税申告で必要とされる通帳の最初の要素は、預金口座の種類です。銀行口座には様々な種類がありますが、特に相続税申告時に重要なのは、普通預金定期預金当座預金などの情報です。これらの口座種類は、預金の運用方法や資産の流れを理解する上で重要な要素となります。

普通預金

主に日常的に使用される口座で、預金の出し入れが自由に行えます。相続税申告では、普段使用している口座の情報が重要となることが多いですが、被相続人が日常的に使っていた口座のほかの口座にも大きな動きがあった場合、その理由を求められることが多く、根拠資料をもって説明できるようにしておくことが望ましいです。

定期預金

定期預金は一定期間の預金を固定金利で預ける口座です。相続税申告においては、定期預金口座の残高証明や契約期間を確認することが必要です。これにより、被相続人が所有していた長期的な預金を確認することができます。定期預金の情報が不明確であると、相続税申告に影響を与えることがあります。

当座預金

主に企業が使用する口座で、手形や小切手の決済に使用されます。一般的に個人が持つことは少ないですが、もし相続財産に当座預金口座が含まれている場合、その内容を確認し、正確に申告する必要があります。

これらの口座情報は、相続税を正しく計算するために欠かせない要素です。税務署は、相続人が保有している資産の正確な把握を目的として、これらの情報を確認します。

取引履歴(預金の動きが明確に記載された通帳)

通帳の取引履歴は、相続税申告において非常に重要な役割を果たします。通帳には、預金の入出金履歴が記録されており、その取引履歴を確認することで、被相続人が所有していた財産がどのように動いていたのかを追跡することができます。

入金履歴

相続税申告では、特に大きな金額の入金があった場合、その金額の出所を確認する必要があります。例えば、被相続人が過去に贈与を受けていた場合、その贈与額を適切に申告・納税されていたかどうかの確認が必要となります。また、被相続人が受け取った遺産や他の親族からの寄付なども、取引履歴によって把握することが可能です。

出金履歴

取引履歴の中で出金履歴も重要です。特に大きな出金が何に使われたのかを詳細に調べることとなります。例えば、その大きな出金が相続人に贈与されていたり、保険金の支払いなどでみなし相続財産となるものがないかを確認することが可能です。

定期的な取引の確認

また、毎月定期的に入金・出金が行われる場合、その理由を明確にする必要があります。例えば、月々の生活費や家賃の支払いがあるなど定期的な取引の目的を説明できるようにしてあることが望ましいです。

相続申告の際に準備する通帳は相続発生日の前7年分

通帳に記載されている取引履歴は、基本的には相続発生日の前3~7年間(※令和5年度税制改正により経過措置あり)の分を準備することが多いですが、状況によってはそれ以上の年数のものが必要となるケースもあります。特に大きな取引が行われた場合や、遡って調査が行われる可能性がある場合に必要となることがあります。

被相続人が亡くなる前の3~7年以内(※令和5年度税制改正により経過措置あり)に贈与があった場合、その贈与額を相続財産に戻さなければならないという規定があります。この規定は、令和5年の税制改定により、これまでの3年から7年に延長されました。(※経過措置あり)これにより、相続税の計算において、過去7年間の贈与が相続財産に加算される可能性があります。

ただし、この延長された4年間分の贈与には、贈与額が総額100万円以下の場合は加算されないことになっています。これにより、小規模な贈与については、相続財産として申告する必要がなく、税負担を軽減できる仕組みとなっています。被相続人が亡くなる前に贈与が行われていた場合、相続人はその贈与額についてしっかりと確認し、必要に応じて申告することが重要です。

通帳コピーはどのように準備するか?

通帳のコピーを準備する場合、通常は以下の内容を含めるようにします:

 表紙(通帳の最初のページ)と裏表紙(通帳の最終ページ)

通帳のコピーを準備する際には、まず表紙裏表紙が必要です。表紙には、銀行名や口座番号、口座の種類(普通預金、定期預金など)が記載されており、これらの情報が正確であることを確認する必要があります。裏表紙には、通帳の発行日や口座所有者の名前が記載されており、通帳が正式に発行されたものであり、被相続人が所有していた口座であることを確認するために必要です。

各ページの全体(取引履歴、預金残高が記載されたページ)

次に必要なのは、通帳内の各ページの全体です。具体的には、取引履歴が記載されているページや、預金残高が表示されているページが対象となります。これらのページには、預金の入出金履歴や残高が記載されており、相続財産として申告されるべき預金の金額が確認できます。

取引履歴のページ

通帳には、過去の取引履歴が記載されています。これには、入金や出金の詳細、取引日時、取引内容などが含まれます。税務署はこれらの取引履歴を基に、相続財産に加えるべき金額を把握するために確認を行います。特に、大きな金額の入金や出金があった場合、その詳細な確認が求められます。また、紙の通帳で一定期間記帳を行っていない場合、未記帳の取引をまとめて「一括記帳」「合算記帳」等表記して記帳されるケースがありますが、その場合は銀行にその内容が分かる取引明細の発行を依頼する必要があります。

預金残高の記載ページ

通帳に記載された預金残高も非常に重要です。相続税申告時に、実際に相続する金額を正確に申告するために、残高を確認する必要があります。税務署は、申告書に記載された預金の金額が正しいかどうかを確認し、申告された金額に過不足がないかを調査します。

準備の際の注意点

準備の際にはいくつかの注意点があります。以下の点をしっかりと確認し、提出前に漏れや誤りがないように準備を進めましょう。

過去の取引履歴に疑問が生じた場合、税務署から追加で問い合わせを受けることがある

過去の取引履歴について、税務署から疑問が生じた場合、追加で問い合わせを受けることがあります。例えば、大きな取引や不自然な動きがあった場合、それに関する説明を求められることがあります。事前に取引履歴を整理し、特に大きな取引や重要な取引について、その理由や経緯を説明できるよう準備しておくことが大切です。

相続税申告全体の流れをしっかりと把握しておく

相続税申告の全体の流れをしっかりと把握しておくことも、スムーズな申告のためには非常に重要です。どの書類をいつまでに提出しなければならないのか、どの書類が追加で求められる可能性があるのかを確認し、必要な準備を怠らないようにしましょう。特に通帳のコピーや残高証明書は、早めに準備しておくことで、後々の手間を減らすことができます。

まとめ

相続税申告において通帳は、預金や取引履歴を正確に証明するための重要な書類です。通帳の入出金取引をしっかりと把握し、申告書に必要な情報を漏れなく反映させることが、スムーズな申告手続きに繋がります。また、提出期限である相続発生日から10ヶ月以内にすべての必要書類を整えて提出することが重要です。遅延申告を避けるためにも、事前に書類を整理し、早期に準備を始めることをお勧めします。正確な通帳の取引履歴の把握と必要書類の整備が、相続税申告を円滑に進めるための鍵となります。

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