空き家を放置するディメリット

親の持ち家を相続すると、どんなディメリットがあるかを考えてみましょう。
そもそも持ち家(実家等)を相続したら、その解決策として、①子供の誰かが住む、②賃貸する、③売却して現金に換える等が考えられます。
しかし実際は他府県で遠方だったり、リフォームも金がかかりすぎたり、売ることも困難だったり等の理由で、空き家のまま放置される例が多く見受けられます。
一方空き家を取り壊して更地にすると、固定資産税が一挙に6倍になったりします。

空き家を維持し放置しても多額のお金がかかります。ざっと挙げるだけでも①固定資産税、②住民税、③火災保険料、④電気代水道代、⑤草刈り費用、⑥空き家までの交通費等一つ一つは少額でも、合計すると馬鹿になりません。

では空き家をメンテナンスせずに放置するとどうなるでしょうか?

(1)資産価値が低下する。 (老朽化、雨漏り、畳が腐る、雑草等)
(2)近隣住民とトラブル (ネズミの住みつき、雑草によるやぶ蚊などの虫の発生、屋根瓦の落下の危険性等)
(3)不法投棄や火事の危険性 (ごみの不法投棄、火事や放火の危険性、ホームレスの住み着き等)

空き家を維持するにも税金などのお金がかかり、近隣住民とのトラブルになったり、家屋の倒壊でけがを負わせてしまったら裁判費用もかかる。資産価値が低下してしまった段階で取り壊すと、土地の売却価格より解体費用が高くつく場合もあります。

このように空き家は厄介なものとなりますので、空き家になる前から「実家をだれに相続してもらうのか、相続したのちの実家の処分はどうするのか」を、家族会議で話し合っておきましょう。

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【公認会計士・税理士】早稲田大学第一商学部卒業。 有限責任監査法人トーマツ退社後、清新監査法人を設立、代表社員として従事(平成15年退任)。 税理士としては、トーマツ退社後、共同事務所経営を経て、串田会計事務所を設立。平成28年に税理士法人化、令和元年に社名を令和税理士法人に変更。現在に至る。 事務所開業以来40余年、個人のお客様及び中小企業から上場企業まで関与。 他に令和アドバイザリー株式会社の代表取締役を兼務。 趣味は、剣道(7段)、長唄、観相、囲碁等多数。